
今回は不安や心配の無くし方について紹介します。
例えば、もっと楽しく生きたいのに常に何かを心配してしまう、考えすぎだとわかっているのにどうしても考えすぎて憂鬱になる、そして些細なことで不安になる自分に対して自己嫌悪してしまう、という風に不安や心配にとらわれて苦しんでいる人は多いと思います。
私も以前は心配症に悩んできましたが、とある方法を使って大幅に改善することができました。
今日はそんな不安を吹き飛ばす三つの方法について解説していきます。
目次
不安や心配に駆られるのは、自分のせいではない
不安をなくす一つ目の方法は、人のせいにすることです。
これは一見おかしいことに聞こえると思うので、詳しく説明していきます。
この理由を一言で表すと「あなたは常に不安を煽られて生きてきた」からです。
例えば親や先生が子供に勉強をさせようとする時を想像してみましょう。
その時に取る方法は二つあります。
一つ目が、勉強を頑張るとこういうメリットがあるよ、と伝える方法。
二つ目が勉強しないとこんな人生になっちゃうよ、と不安を煽る方法です。
もちろん前者を使うこともありますが、ゲームに夢中な子どもにいかに勉強が大事か説明してもおそらく効果は薄いでしょう。
そうなると先生はこう言わざるを得ません。「このままだとろくな大人にならないよ」、「勉強しないと人生がうまくいかないよ」。
不安にさせた方が子供は頑張ってくれるのでこう言ってしまうのも当然ですよね。
そしてその甲斐あって子供がいい成績をとったとしましょう。
そうするとさらに頑張ってもらいたいので先生や親はこういます。
「今回は良かったけど、これで調子乗ったらすぐ成績下がるからね。 A君も最初は成績良かったのに結局受験に失敗したんだから」という風にうまくいってる時でさえ不安にさせてしまいます。
そしてこのように10年・20年と不安を煽られ続けたらどうなってしまうのか。
そりゃ心配症になってしまいますよね。
もちろん親御さんや先生は良かれと思ってやってくれたことなので、心配症にさせやがって、と責めるのは正しいことではありません。
ただ知ってほしいのは、心配性は決してあなた自身のせいではないこと。
些細なことで不安になってもあなたが弱い人間ということではありません。
ただ単に不安を煽られる回数が多かったそれだけです。
これを理解して少しでも心が軽くなるととても嬉しいです。
心配事の97%は基本的に起きない
では、実際に何をすれば不安はなくなるのか。
まずはとある有名な研究を紹介します。
これはロバート・リーヒという研究者が行ったもので、彼は心配事や不安の何パーセントが実際に起きたかを調べました。
そうすると心配事のうちの85%は全く起きない、さらに残りの15%のうちの79%は自分の行動で解決できる、という結果になったのです。
単純計算で不安のうちの97%は基本的に起きないということになります。
しかし、私が伝えたいのは心配事なんて実現しないから心配しても無駄だという気休めではありません。
どんなに頭の中で「大丈夫」と理解しようとしても、つい不安になってしまうのが人間だからです。
例えば私は飛行機が大嫌いでした。
飛行機で死ぬ確率は11000万分の1で、死ぬことなんてまずありえません。
頭の中ではそれが分かっています。にも関わらず期待が少し揺れるだけでどうしようもなく不安になってしまうのです。
この症状は初めて飛行機に乗ってから10年ほど変わりませんでしたが、とあることがきっかけでパッと直りました。それが東南アジアで一週間に4本の飛行機に乗るという経験でした。12本目は気流が不安定になるたびにビクビクしていましたが、3本目に何かを掴んだのか不安になる回数が減り、さらに4本目となると全く怖くありませんでした。
一週間に何回も乗るたびに「どうせ大丈夫だ」と感じるようになったからです。
そしてこのように経験を元にした安心感がなければ不安を取り除くことは難しいものです。
それを理解した上で「ほら大丈夫だった」という成功体験を繰り返すことが重要になります。
そのためにめちゃくちゃ有効になるのがジャーナルを書くことです。
これは自分の不安や心配事を毎日ノートに書いて、実際に起きたか確認を行う、というものです。
不安や心配事を記録し、実際に起きたか確認する
【自分の不安や心配事を毎日ノートに書いて、実際に起きたか確認を行う】
なぜこれが不安をなくすために有効なのか。
それは的中しなかった心配事はすぐに忘れてしまうからです。
そうすると、ごくまれに起きた悪いことばっかり覚えているので、自分が心配していることは全て起きてしまうような錯覚に陥ってしまいます。
だからこそ毎日の心配事を書き出して「全然大丈夫だった」と自分の目で確認することが重要になります。
そうすることで、97%もの心配は実際には起きない、ということを頭だけではなく感覚として理解することができます。
その結果、今の心配事もどうせ起きないし仮に起きてもどうせ大丈夫、という安心感が生まれますよね。
そしてこのように「どうせ大丈夫」と思えるようになれば不安なんて感じないし、悩むことが馬鹿らしく思えてきます。
この方法は簡単で効果抜群なので騙されたと思って試してみてください!
実際に起きてから心配する
そして不安をなくす最後の方法は、起きてから心配すると決めることです。
二つ目の方法で説明したジャーナルを使うと心配症は大幅に改善されます。
ただ中にはプレゼンで噛んで笑われたらどうしよう、受験に失敗して周りに失望されるかもしれない、というふうに何か具体的なものが原因で不安が頭から離れないものもあると思います。
その時に最後のひと押しとしてとても有効になるのが、起きてからとことん心配しようと決めることです。
例えば、プレゼンで噛んで笑われたらどうしよう、という不安は今考えてもどうしようもないですよね。
全く噛まずに素晴らしいプレゼンになるかもしれないし、ちょっと噛んでも誰も気にしないかもしれません。
それは実際に起きるまでわからないものなので、起きてから心配すると決めてしまいましょう。
なぜこれが重要かと言うと、無理に心配しないようにすると逆にそのことばっかり考えてしまうからです。
なのでジャーナルを使って、「どうせ大丈夫」という安心感を得る、それでも心配なものは起きてからとことん心配しようと決めてしまう。
この二つのステップを使って日々の不安や心配事から解放されてみてください!
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