よりよい人生を送るための3つの思考法【think clearly】

ライフハック
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今回取り上げる本は『Think clearly(シンク クリアリー)』です。

この本のテーマは、よりよい人生を送るための思考法。

もちろん、この本の思考法を使うことで人生が必ずうまくいくとは言えませんが、人生がうまくいく可能性を高めてくれる考え方、それが思考の道具箱です。

この本で紹介されている52の思考法のうち、個人的に重要だと感じたトップ3を紹介していこうと思います。

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思考法1:世界の不公平さ理不尽さを受け入れる

人生を良くする一つ目の思考法は、世界の不公平さ・理不尽さを受け入れること。

「世界は公正であってほしい」これは誰しもが思うことです。

良い行いは報われ、悪い行いは罰せられる、これが当然ですよね。

しかし現実はそうはいきません。
社会は不公平で人生には理不尽な出来事が付きものだからです。

例えば、理不尽に人に傷つけられたり、優しい人が時に報われなかったり、自分が正しく評価されなかったりなど例を挙げればキリがないと思います。

なのでここで大事なのが、世界とは不公正で理不尽なものだと冷静に受け入れること。

その上で、世界や人生の理不尽さではなく、自分自身の日常生活に意識を集中させることです。

そうすることで理不尽な出来事に必要以上に失望することなく前に進み続けることができる、というのが作者の主張。

なので、何かつらいことや理不尽に遭遇した時は「人生なんてそんなもんでしょ、さあどうするよ俺」という風に自分自身に意識を向けてみること。

これが一つ目の考え方です。

思考法2:人生の全体像を把握すること

次に人生を良くする二つ目の思考法は、人生の全体像を把握すること。

例えば、あなたが秘書を一人採用するために100人の候補者を集めたとしましょう。

この際にどのように優秀な一人を採用すればいいのかという秘書問題と呼ばれる問題があります。

数学者によると、この答えは決まっているそうです。

まず初めに最初の37人を面接した上で、全員不採用にします。

この時にこの37人の中で最も優秀だった人のレベルを覚えることがポイントです。

次に37人以降の候補者も面接していき、最初の37人の中の最優秀者よりも優秀だと感じた一人目を採用する、というのが数学者が導き出した答え。

ちなみに37という数字は、候補者の100人を数学係数の2.718で割ったもので、この方法が数学的には正しいと言われています。

ここでのポイントはサンプル集です。

37人以降の候補者から迷わず優秀な一人が選べた理由は最初の37人で全体のレベル、そして自分が求める最高を把握したからですよね。

そしてこれは37というサンプル数を確保したからできたことであり、5〜6人見ただけでは判断のしようがありません。

しかし一方で、多くの人はサンプル数が非常に少ない状態で自分の人生の方向性を決めてしまいます。

例えば一生を捧げる仕事や会社を自分の1社目や2社目の段階で決めつけてしまったり、人生のパートナーや理想の住む場所を広い世界の2〜3種類のサンプルだけで決めてしまったり、これは先ほどの面接のお礼で言うと2〜3人の候補者だけ見て残りの978人は無視して決めているということになってしまいます。

なのでいかにサンプル数を確保するか、人生の全体像を把握するかが重要というのが作者の主張です。

そのために重要なスキルが即決力。

即決できない人はいわば秘書の面接をする際に、一人目の候補者を採用するかずっと迷ってしまう人。
それではいつまでたってもサンプル数はたまりませんよね。

その結果、5〜6人面接しただけで時間だけが過ぎてしまい少ないサンプル数をもとに人生の方向性を決めつけてしまう。

なので常にオープンな姿勢で偶然が与えてくれたものは全て試してみること。

そして結果だけではなくサンプル数を増やせているかを意識することが重要です。

これは仕事だけではなく、趣味や住む場所、パートナーや人間関係などプライベートにも言えることです。

ぜひサンプル数を増やすことぜひ意識してみてください。

思考法3:人生の全体像を把握すること

そして人生を良くする三つ目の方法は、心の引き算です。

オリンピックの銀メダリストと銅メダリストの幸福度を比較した、面白い研究があります。

その研究によるとオリンピックの銀メダリストよりも、銅メダリストの方が感じている幸福度が高かったそうです。

この理由は、彼らの比較対象にあります。

銀メダリストは自分を金メダリストと比較する一方、銅メダリストは自分をメダルに届かなかった選手達と比較します。

その結果、後者の方が感じる幸福度が高かったのです。

そしてこのように「自分が持っているものが、もしなかったら」と考えることで幸福度が上がるというのが心の引き算です。

実際に人生で起きた素晴らしい出来事について考えるより、心の引き算を使い、今持っているものを持てていなかったらどれくらい困っていたかについて考えたほうが幸福度の上昇が高いことが分かっています。

例えば、もし自分の右腕が生まれつきなかったら、もし今のパートナーに出会っていなかったら、もし生まれた時代が戦争中だったら、など鮮明に想像してみてください。

そうすることで自分の比較対象が金メダリストではなく、メダルに届かなかった選手たちに変わるはずです。

心理学者のポール・ローラーはこう言いました。

「私達は大抵自分が手にしている幸せには気づかない」

自分が持っていないものを追い求めることは行動の原動力になりますが、もしそればかりに気を取られ苦しいと感じた時は、自分が持っているものがなかったら自分はどれくらい困るのか想像してみてください。

まとめ

そして最後に人生を良くする三つの思考法についてまとめるとこのようになります。

まずは世界の不公平さ理不尽さを受け入れること

あなたがどんなに理不尽だと嘆いても社会や人生なんてそんなものです。
それだったら自分の生活や自分のできることに目を向けた方がよっぽどいいですよね。

次に人生の全体像を把握すること。

秘書を決める際に37人のサンプルを確保したように、サンプル数が少ない状態で人生の方向性を決めることはとても危険です。
まずはサンプル数を稼ぎ、何でもチャレンジしてみることが重要です。

最後に人生を良くする三つ目の思考法は、心の引き算を行うこと。

自分がないものねだりばかりしていると感じた時は、銀メダリストと銅メダリストの幸福度の研究を思い出してみてください。

そして今回は『Think clearly』の52の思考法のうち三つを厳選して解説しました。
残り49の思考法も興味深いものが多かったので、是非手に取って読んでみてください。

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出典:amazonレビュー

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出典:amazonレビュー

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