最近ネットや本屋などでも『断食、ファスティング』という言葉をよく目にする人も増えているのではないでしょうか?
そこで歌われている言葉を見てみると、ダイエット効果あり・病気が治る・メンタルが強くなる、など気になる謳い文句が並んでいます。
しかし断食と聞いて思い浮かべるのは、なんだか厳しい修行のような風景ですし、そもそもそのやり方も効果も分かりませんよね。
そこで今回は、そんな断食について、断食による健康効果から、その具体的な実践方法までを解説していきます。

目次
断食とは
断食(ファスティング)について端的に説明するならば、それは食べ過ぎによって溜まった体内の余分な栄養を取り除き、人間が本来持っている能力を最大限引き出す健康術であると言えます。
断食のルーツは宗教における心身の浄化のための修行にありますが、最近ではその健康効果が医学的な研究からも明らかになってきて、ますます注目を集めています。
断食によるプラスの健康効果のメカニズムを簡単に説明すると、まず食べ物を断つことで体には飢餓状態というストレスが生じます。
このストレスに対して、体は反応を始め断食による飢餓状態から自分を守ろうと必死に動き出します。
そして、この飢餓状態によるストレスへの反発力が体の仕組みを大きく変動させ、それに伴い体質は改善し、様々な病気や症状を治す治癒力として現れてくるのです。
断食によってもたらされるメリット
それでは次に、断食によって期待できるプラスの健康効果をご紹介していきます。
メリット1:余分な脂肪が燃焼されていく
ダイエットへの効果断食によってもたらされる健康効果としては、まず体から余分な脂肪が燃焼されていくということがあります。
普通に食事をとっていると肉体や脳は主に糖分をエネルギー源として使用します。
しかし断食をすると体内の糖分が尽きてしまいますので、肉体や脳は体に蓄えた脂肪を代わりのエネルギー源として使うようになります。
また断食を定期的に行うことで、ホルモンの一種のインスリン値をかなり低くする時間を定期的に確保できるので、自分の体重の基準値というものが下がり、自然と体が体重を落としていくようになるのです。
メリット2:ストレスに強くなる
そして断食では、メンタル面でもプラスの効果が期待できます。
まず断食をすることによって脳下垂体からストレスに強く対抗する物質が出るようになるので、ストレスに強くなることができます。
そして脂肪をエネルギー源としている時の脳からは、リラックス脳波のアルファ波と快感物質のエンドルフィンが分泌されているので、気分は健やかで心は平穏・リラックスした気分を維持できるようになります。
宗教において心身の浄化のために断食が取り入れられてきたことにも納得がいきます。
メリット3:病気への効果
また、断食によって数多くの成人病を始め、現代医学では治らないような病気も治ってしまうことが知られています。
断食によるプラスの健康効果のメカニズムは先ほど軽く触れたとおりですが、断食によってそれまで溜まった老廃物が大量に出るだけではなく、意図的な飢餓状態によって自食作用が起こり、肉体の中に損傷して残っている細胞や余分なものがエネルギーとして燃やされるので、それに付随して諸々の病気も治ってしまうと考えられています。
また、他にも断食ノウハウの名著である『奇跡が起こる半日断食』に書かれている例を列挙しますと、高脂血症・脂肪肝・高血圧・動脈硬化・心臓病・糖尿病・心身症・胃潰瘍・大腸炎・アレルギーの病気・冷え性元までも治ってしまうと書かれています。
断食の方法
それでは実際に、どうやって断食を実践すれば良いのか、というその方法についてご紹介していきます。
断食の方法としては、実は様々なものがあり、本断食という名前で知られる本格的な方法は少なくとも三日以上水以外には何も摂取しないという方法です。
しかしこの本断食は初心者には辛すぎ、また準備期間や断食後の回復食が必要などいろいろと手間がかかったり、ノウハウがないと難しい方法です。
そこで今回は、先ほどご紹介した書籍の著者である甲田光雄先生が推奨する【半日断食】という誰でも簡単に、明日から実践できる断食の良い部分を簡単に取り入れられる方法をご紹介していきます。
半日断食の方法
1:毎日16時間何も食べない時間を作る
半日断食の方法その1:毎日16時間何も食べない時間を作る
半日断食では、その名前の通り毎日半日の間断食をするようにします。
具体的には、朝食は抜き、お昼ご飯と夜ご飯のみを食べます。
目安としては1日のうちで16時間は水分以外は摂取せず、1日のうちで8時間の間だけ食事を摂るようにします。
水分としてはミネラルウォーター、柿の葉茶またコーヒーを取るようにします。
2:玄米菜食中心のメニューにする
半日断食の方法その2:玄米菜食中心のメニューにする
半日断食での食事についてですが、朝食を抜きさえすれば何でも食べて大丈夫というわけではありません。
基本的な方針としては、玄米菜食を心がけるようにします。
いわゆる昔ながらの日本食といったような食事であり、玄米・大豆製品、小魚、野菜中心のメニューを心がけます。
3:間食夜食はしない
半日断食の方法その3:間食・夜食はしない
気分転換や小腹が空いたからといった理由で、間食や夜食はしないようにします。
半日断食を習慣化すればお腹が空くという感覚が弱くなるので、問題ないかと思いますが、最初の方は努力が必要です。
もしどうしても空腹に耐えられなくなったら、青汁なら飲んでもよいということになっています。
ここまでで紹介した、半日断食の方法その1その2その3を食生活の習慣とすることで、この記事の前半で紹介した断食によるプラスの健康効果を享受することができるようになります。
最後に
いかがでしたか?
この記事では断食による健康効果とその簡単な実践方法として、半日断食のやり方をご紹介してきました。
私自身もこの半日断食の方法を知ってから、かれこれ半年近く実践していますが、明らかなものとして感じている効果としては、目覚めがスッキリで熟睡できている気がする、自分を律する力が格段にアップしている、脂肪の減少と肌のトラブルの解消、といったことがあります。
ちなみに私は先ほど紹介した方法の中で厳密に守っているのは、1日のうちで8時間の間しか食べないという部分だけです。
他の部分についても意識的に取り組んではいますが、そこまで神経質にはなっておらず、白米も食べますし、お菓子・アイスクリームもたまには食べます。
そのため、まずは部分的にも断食のハウツーを取り入れてみて、その効果を実感してみてはいかがでしょうか。
何か一つでもご参考になる点がございましたら幸いです!
おすすめ書籍
奇跡が起こる半日断食
商品説明
半日断食は朝食を抜くだけの断食。継続して実行すれば、宿便が排泄され、宿便がたまるのを防ぐ。これによって肥満や体調不良が解消、病気が改善し、脳も若々しく保てる。半日断食の具体的な方法、体験談を紹介する。
素晴らしい本です。断食の効果を喧伝するあまり、その効果ばかりを謳って肝心のやり方や必要なものを書いてないような商売っ気の先走る本が多いなか、本書には惜しみ無く必要なことが書かれていると思います。
出典:amazonレビュー
科学的根拠や研究成果も多数紹介されており、成果に対しても著者の指摘の明確さが示されてます。
ケトン体利用のメカニズムにも触れられてます。しかし玄米菜食で、高たんぱく・高脂質ではないところが、単なる糖質制限メソッドとも異なっており、興味深いです。
本書を読んで、からだを鍛え能力を伸ばす食事と、からだをメンテナンスする食事はまったく方向背が異なるのではないかと考えるようになりました。そうしたヒントをくれた本です。