
今回取り上げるのは、『12 Rules for Life: An Antidote to Chaos』(生きるための12のルール)という本です。
この本の作者であるジョーダンピーターソンは、トロント大学の心理学教授で、現在世界で一番有名なカナダ人だと言われています。
彼がこの本で売れている内容は、「どのようにすれば意味のある人生を送れるのか」というもの。
そして今回は、その12のルールの内、三つを厳選して解説していこうと思います。ぜひお楽しみください!
目次
ルール1:姿勢を良くする
まず一つ目のルールは、胸を張って姿勢を良くすること。
これは姿勢を良くするだけで自分に自信が持てるという話なので、一見信じがたいかもしれませんが、実はこれも脳科学が関係している科学的にも信憑性が高いものです。
そしてピーターソンはロブスターの例を挙げることでこれを説明しています。
ロブスターの世界には、勝ち組ロブスターと負け組ロブスターが存在してます。
前者は戦いに勝つことで強さを誇示し、多くのメスと交配し安全で餌が多い場所に住むことができます。
それに対し後者は、全くの反対!
全然モテないだけではなく、危険な場所に住めしかなくなり、辛いロブスター生活を送る羽目になります。
そしてこれら勝ち組と負け組の違いは、たったひとつだけ!
それがセロトニンの分泌量です!
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、精神を安定させ、ストレスを軽減させる働きがある重要な物質。
言い換えると、セロトニンが多い生物は、何か困難に対して立ち向かうなど、前向きに捉えることができ、セロトニンが少ない生物は何か悪いことが起きるんじゃないかとビクビクしてしまい、すぐにストレスにさらされた状態に陥ってしまいます。
さらにここで重要なのが、勝つとセロトニンが増え、負けるとセロトニンが減ること。
つまり戦いに負けたロブスターのセロトニンは減り、それによって自信を失う。
そのせいで次の戦いからも逃げてしまい、またセロトニンが減る、という最悪のサイクルに落ちてしまいます。
そしてこれは人間も全く同じこと!!
実は人間とロブスターの脳神経の仕組みは非常に似ており、この最悪のサイクルは人間にも頻繁に起きてしまいます。
つまり人間も負ければ負けるほど、セロトニンは減り、負け犬根性のようなものが構築されてしまう、ということ。
では、どのようにすればセロトニンを増やすことができるのか。
その簡単な方法が姿勢を変えること(姿勢を良くすること)です。
ハーバード大学のエイミーカディの研究によると、人間の行動が脳内物質を変化させ、気分を変えることができるということが分かっています。
もっと具体的に言うと、パワーポーズという体を広げるポーズを一定時間行うと自信ホルモンであるテストステロン、そして幸せホルモンであるセロトニンが増加し、それに対しストレスホルモンであるコルチゾールが減少。
その結果、自分に自信を感じ、いい気分になることが分かったのです。
そしてこれを胸を張って堂々と振る舞うことで、脳内物質が変化し自身を感じる。
つまり自信がある人になりたかったら、まずは胸を張って姿勢を良くしてみよう!というのが一つ目のルールです。
パワーポーズを詳しく解説!
腰に手をあてて胸を張ったポーズがパワーポーズです。
パワーポーズをとったグループは、テストステロン(自信を高めるホルモン)が19%上昇し、コルチゾール(ストレスを感じさせるホルモン)が25%減少しました。

ルール2:自分の幸せを望む友人とだけ付き合う
次に二つ目のルールは、あなたの幸せや成功を望んでいる友人とだけ付き合うこと。
これはシンプルに、自分に悪影響を与える人とは距離を積極的に置くべきというメッセージです。
例えば、優越感に浸りたいがためにマウンティングが大好きな人や心配するふりをしてあなたをただ批判したいだけな人、空気に合わせることを強要してあなたの行動を制限しようとする人など心当たりがある人も多いと思います。
そして明らかに自分に良い影響はないのに、一人になるのが怖いという理由で関係を続けてしまうのはとても危険というのがピーターソンの主張です。
誰からどんな影響を受けるか決めるのは自分自身です。
これを意識して周りの人を選ぶことが二つ目のルールになります。
ルール3:今を大切にする
最後に三つ目のルールは、道で猫に会ったら可愛がること。
これは、一瞬のささやかな幸せや感情、今という瞬間を大事にしなさいという教訓です。
人間は長く生きれば生きるほど、未来のために今を犠牲にすることが当たり前になってしまいます。
例えば、今頑張って嫌な勉強すれば、将来いい学校に行ける。
今仕事を頑張ってお金を貯めれば、老後が安泰、というような具合です。
もちろん今我慢して将来リターンを得るという考え方は必要不可欠なものです。
しかしこれだけに慣れてしまうと、今起きているささやかな出来事や自分の感情をおろそかにするようになってしまいます。
将来のためにと考えることも大事ですが、今この瞬間に目を向けることも同じように重要です。
将来のためと今を楽しむこと、この二つのバランスを意識して生活してみてください!
まとめ
最後に、人生のための3つのルールをまとめると、
- 胸を張って姿勢を良くすること
- あなたの幸せは成功を望んでいる友人とだけ付き合うこと
- 今という瞬間を大切にすること
是非実践してみてください!!
おすすめ書籍
12 Rules for Life: An Antidote to Chaos
普段はレビューを書かないのですが、日本語に翻訳して読者を増やしてもらいたくコメントを残します。数多の自己啓発本だろうと軽い気持ちで手に取りましたが、読み始めて衝撃を受けました。移動中はオーディオブックで繰り返し聞いています。YoutubeやPodCastにもJordan Petersonの講義が多くあり、本書と合わせて参考になさるとよいかと思います。
出典:amazonレビュー