サービスやwebサイトを制作する際、よりよいユーザー体験(UX)をデザインするためには、ユーザーへの深い理解が必要です。
今回は、理解を深めるために用いるツールの一つである「ユーザーシナリオ」について解説していきます。
ユーザーシナリオとは
ユーザーシナリオとは、設定したペルソナが実際にサービスを利用する流れ(ストーリー)を予測したものです。
どういった目的で、サイトに訪問し、その目的を達成するためにどういった流れでサービスやwebサイトを閲覧するか、を予測します。
ユーザーシナリオは、未来のユーザーがwebサイト上で目的を達成するために、何を探し求めるかについて理解を深めることが出来ます。
webサイトやサービスを利用する顧客モデルのこと。人物像は実際に存在しているレベルで細かく設定し、価値観や仕事の内容なども設定される。
ユーザーシナリオを作る目的
- ユーザーへの理解を深めることができる
- サービス制作に関わる関係者と共通の認識を持つことができる
- 今までなかった視点から気づきを得ることができる
誰かの好みや独断でプロジェクトが決まるのを防ぎ、ユーザーに寄り添ったサービスを作成する手助けにもなります。
ユーザーシナリオの作り方
ユーザーシナリオを作る上で意識することは、サービスやwebサイトを利用するユーザーの課題・目標です。
設定したペルソナのかかえる課題・目標に対して、何ができるか。
また、ペルソナがサービス・webサイト上でどんな行動をとるのかを段階的に把握します。
下の図はECサイトにおけるユーザーシナリオの例です。↓
ユーザーシナリオに載せる項目
今回は、上記の図のECサイトにおけるユーザーシナリオについて解説していきます。
フェーズには、
- 認知・流入
- 情報収集
- 選定
などがあげられます。(もっと細分化するとより深くユーザーを理解できますよ!)
上記3つそれぞれについて、
- ユーザー行動
- 詳細行動
- 欲求・価値
という観点で、詳しく記載していきます。
「認知・流入」には、どのようにしてwebサイトに訪れたか、を基準にユーザーの行動や心理を予測します。
「情報収集」は、ユーザーがサイトを訪れたあと、どういった行動をとるのか予測します。
「選定」は、購入に至るときにどんな行動をするか、どんな課題があるかを予測します。
おすすめ本
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参考書籍|Webサイト、これからどうなるの?
著者/こもりまさあき、栄前田勝太郎、坂上北斗、塚口祐司、前川昌幸、松田直樹
この本には、web制作に関わる知識全般について、現場で使われている技術やツール、これから考えられる技術の進化などが掲載されています。
興味のある方は、ぜひ手に取ってみてください。